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秀逸な心の揺れの描写
![]() | 天国への階段〈中〉 (幻冬舎文庫) |
中巻はストーリー展開ももちろんだが、心の揺れの描写が秀逸である。孤独と絶望の淵に追いつめられて復讐を誓った柏木でも、愛情や憎悪を自由にひねり出すことは出来ない。もし彼が、冷酷非情に徹することが出来たのなら、この作品は単なる復習譚に終わっていただろう。しかし、柏木の復習劇は、当初描いていたのとは違う方向に向かっていく。一方で、執念の捜査を続けていた桑田は、事件の全貌をほぼ掴む。また、亜木子の抱えていた重大な秘密も明らかになり、先を読まずにいられなくなる展開が連続する中巻である。
(下巻のレビューに続く)
引用元:秀逸な心の揺れの描写
![]() | 天国への階段〈中〉 (幻冬舎文庫) |

